令和2(2020)年度決算

10月8日は柏崎市議会の本会議で、令和2(2020)年度の決算(一般会計・特別会計)について討論・採決が行われました。
前日の10月7日で各分科会の報告のあと、予算決算常任委員会として一般会計決算は賛成多数、特別会計は全会一致で可決しています。

一般会計決算については、日本共産党柏崎市議員団の持田 繁義議員が「反対」討論、柏崎の風の田邉 優香議員が「賛成」討論を行いました。

私は令和2年度の決算審査の他、これまでの一般質問や委員会審査での質疑も踏まえて、以下のように「賛成」討論を行いました。
会派・民友を代表して、承第4号・令和2(2020)年度一般会計決算の認定について、賛成の立場で討論させていただきます。
 令和2(2020)年度は新型コロナウイルス感染症による多大な影響を受け、感染防止対策や経済対策に注力した1年となりました。加えて冬期には災害級の大雪に見舞われ、除排雪や復旧の為に多額の費用を要しています。

 さて、一般会計における当初予算は508億円でしたが、27回に渡る補正予算が組まれ、前年度繰越額も加算すると、最終的な予算現額は前年度比29.2%増となる640億9726万円になりました。
また歳入は前年度比26.8%増の608億4387万7千円、歳出は前年度比28.1%増の586億7703万2千円であり、近年にない大きな額となっています。

 9月21日の財務部に対する総括質疑では、令和2(2020)年度は新型コロナウイルス感染症対策を最優先し、財政健全化よりも市民生活に不安や影響を与えないことを重視しながら、予算運営をしてきたことを確認しました。
 また財政調整基金を活用しての感染症対策も考えていたものの、国から交付された地方創生臨時交付金によって、財政状況の悪化を避けることができた、との答弁もいただいております。

 財政健全化よりも新型コロナウイルス対策を優先させながらも、結果として主な財政分析指数が良好な数値を示したことには安堵しています。
 ですが歳入においては市税収入が減少傾向にあり、国庫支出金も流動的なことから、自主財源の確保と財政調整基金を一定程度残すことが重要だと考えるところです。

 一方、歳出については、執行率が前年度比0.9ポイント減となる91.5%でしたが、新型コロナウイルス感染症対策を迅速に行いながら、当初予算に計上した各事業についても、コロナ禍の中でも可能な限り実施してきたものと判断いたしました。
 また重点投資してきた人材育成・確保と産業振興に関する各種事業は、それぞれ対象となる事業者の声を聞き、現場の実情を把握しながら、丁寧な周知に努めてきたことを評価いたします。
 特に看護師の確保は前年度の約1.5倍と高い成果を挙げていますが(*)、従来から行ってきた小・中学生や看護学生に対するアプローチに加え、進路選択の重要な時期となる高校生に対して、現職看護師が仕事の魅力を伝え、あわせて就職支援制度の周知をはかっていることを確認しました。
こうした手法は他の人材確保・育成施策においても有効と考えますので、柏崎市内の若者達から柏崎市が就職の場・生活の場として選ばれるよう、全庁的に共有していただきたいと思います。

 そしてもう一点、この冬の大雪は、除雪事業者の皆さんの懸命な努力と、住民同士の助け合い、すなわち地域コミュニティの自助・共助によって、市民の暮らしが守られることを実感する機会となりました。
 職業人として社会を支える人材はもちろんのこと、地域を支える人材の確保・育成にも注力しながら、本市の最重要課題である「人口減少と少子高齢化の同時進行への対応」に、引き続き取り組んでいただきたいと申し添え、賛成討論といたします。以上です。

(*)令和2(2020)年度の看護師就職支援事業の利用者(=柏崎市内医療機関に新しく就職した人)は74人、令和元(2019)年度は49人でした。 
一般会計決算は賛成多数、特別会計は全会一致で可決されました。

これからの介護を守るために

柏崎市議会議員として活動させていただき、2年半が経過しました。
常に取り組んできた介護の問題ワンテーマに絞って、活動報告を発行しました。
一部地域には新聞折込させていただいています。 

介護人材不足が続けば、介護難民や介護離職を招き、さまざまな産業が労働力を失います。
その一方で、介護の仕事は景気に左右されることはなく、今後も必要とされ続けます。

国レベルでは、岸田新総理が介護職の賃上げを目指すことを表明されました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/4c7e64e2c26dc8bee0084140551dc3ad718fbb29

介護の仕事に就く方々が希望を持って働けるように、介護を必要とする方々が安心して暮らせるように、今後も地道に取り組んで行きたいと思います。

柏崎市第五次総合計画・後期基本計画

柏崎市では現在、第五次総合計画・後期基本計画の策定を進めています。
https://www.city.kashiwazaki.lg.jp/shiseijoho/shisaku_keikaku/sogokeikaku_sogosenryaku/sougoukeikaku/index.html

総合計画とは地方自治体の全ての計画の基本となり、地域づくりの最上位に位置づけられる計画です。長期展望をもつ計画的、効率的な行政運営の指針が盛り込まれます。

柏崎市総合計画は基本構想と基本計画によって構成されています。
これまで基本計画は前期・後期それぞれ5年でしたが、令和4(2022)年度からとなる後期基本計画は4年間に変更されました。 

総合計画は総合計画の審議会、分野別の分科会によって構成され、委員は市民の皆様から募ります。
https://www.city.kashiwazaki.lg.jp/shiseijoho/shisaku_keikaku/sogokeikaku_sogosenryaku/sougoukeikaku/22599.html

今年1月から審議会・分科会を開催し、策定作業を進めています。
https://www.city.kashiwazaki.lg.jp/shiseijoho/shisaku_keikaku/sogokeikaku_sogosenryaku/sougoukeikaku/25704.html

一方、今回から市議会からの政策・施策提言を後期基本計画に反映させるべく、節目ごとの意見交換や提言書提出を行ってきました。
https://www.city.kashiwazaki.lg.jp/soshikiichiran/gikaijimukyoku/gikaiuneiiinkai/27106.html
さて、そのような経緯もあり、9月22日にも市当局(市長も同席)と市議会の意見交換を行いました。今回は以下の資料が提出されました。

・柏崎市議会提言対応状況一覧
・第五次総合計画後期基本計画(案)
・後期基本計画 目標指標一覧 

また後期基本計画の重点戦略は
・子どもを取り巻く環境の充実
・大変革期を乗り越える産業イノベーションの推進
の2つに絞られました。
意見交換では、議会側からは

・国際情勢の課題についての記述が長すぎる。
・重点戦略「子どもを取り巻く環境の充実」は子育て支援策だけでなく、医療や雇用など様々な施策との連動を示すべき。
・総合計画について市民にわかりやすく伝える努力が必要。
・総合計画が示す将来都市像がイメージできるようにすべき。
・目標指数と人口減少の現実に乖離はないか。
・施策の実現に向けて市の計画を列記してもわかりずらい。HP上で計画のリンクを貼るなど、工夫が必要。
・審議会・分科会の策定スケジュールと議会の提言のタイミングが合いにくい。次期の総合計画においては審議会・分科会に議員が加わることも検討してはどうか。
・人口減少が課題とされるが、高齢者と現役世代(社会の担い手)の比率を重視すべきではないか。
・DXの進行が人と人のつながりを希薄にし、自助・共助にも影響するのでは。
・市民ひとりひとりの所得を上げる施策展開が必要。

・・といった意見が出ました。それに対し、担当部局および最後に市長の回答・見解が示されました。 
後期基本計画には相当、市議会側の意見・提言を反映していただいていると思います。
今後は自らが提言したことに責任を持って、計画の内容を理解し、市民の皆様に周知するとともに、質問や審査を行っていかなければならないと感じたところです。